Tokyo Midnight
「・・・ん・・・」

ずいぶんと眠ってしまったのか、部屋の中は少し暗くなり始めていた。

手を伸ばして彩斗さんのぬくもりを探すけど、どうやらベットにはいないらしい。

「彩斗さん・・?」

少し体を起こすと寝室の扉が薄く開いていて、そこからいい匂いが流れ込んできた。

私ははだけたバスローブを直すと、ベットから降りて寝室の扉を開けた。

「・・・彩斗さん?」

リビングにも彩斗さんはいない。

部屋の中を見回すと、チラリと隣のキッチンに電気がついているのが見えた。

お手伝いさんかと思ったら、そこにいたのはエプロンをつけた彩斗さんだった。
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