Tokyo Midnight
「お姉ちゃん、おめでとう」

「う、うん。ありがと」

なんだか実感湧かないけど、これで本当に私は彩斗さんのフィアンセになったんだな・・・

そう思いながら左手にはめられた指輪を親指でなぞると、少しだけ信じられるような気がしてくる。

「こんばんはー」

そこへ聞いたことのない男の人の声が聞こえた。

「あ。来た来た」

菜々子は和室を飛び出していく。

「まったくせわしない子ね」

そこへお母さんがお寿司の入った入れ物を持ってきた。
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