Tokyo Midnight
Tokyo Midnight【3】
「これ、返してやる」

ベットの上にぽいっと投げられたのは、すっかり忘れていた私の携帯。

「お前は、逃げたりしないよな?」

隣で寝転びながら、児嶋さんはたばこに火をつけた。

昨日は、結局昼間監禁されると思いきや、部屋にあったクローゼットに連れて行ってくれた。

「ここにあるものは全部お前のものだから、好きにしていい」

そう言い残して部屋をあとにした。

部屋には鍵がかかってなかった。

でも、なんだか自分のアパートに帰ろうって気が起きなかった。

なぜかはわからない・・・
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