Tokyo Midnight
「・・・美菜子?いるのか?」

そのまま振り向いてベットの上を見ると、枕を抱えた美菜子がゆっくりとこちらに顔を向けた。

俺は思わず駆け寄って、美菜子を腕の中に抱き寄せた。

「・・あ、彩斗・・さん・・・?」

本当に俺はどうしてしまったんだろう・・・

こいつは美奈子じゃないってわかってるのに

別れたほうがいいってわかっているはずなのに

これほどまでに愛しくなっているなんて・・・

開けたカーテンの隙間から朝日が差し込み、ゆっくりと二人を照らし始める。
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