Tokyo Midnight
「美菜子?」

不思議に思った彩斗さんは私の顔を覗き込もうとする。

「あ・・・あ・・・」

私は慌てて彩斗さんを突き飛ばした。

はだけてしまった毛布が届かなくて、近くにあったシーツを頭から被った。

「見ないで!!」



見られたくない・・・

こんな汚れた姿・・・

彩斗さんには・・・

彩斗さんだけには・・・・!!


私はシーツをぎゅっと握りしめ、その震えを収めようと歯を食いしばる。
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