Tokyo Midnight
すると突然体がふわっと浮き上がった。

「・・・や・・・やだ・・・」

やめて欲しいのに、声が出ない。

彩斗さんはシーツに私を来るんだままバスルームに入る。

彩斗さんのマンションのお風呂は常に湯船が一定の温度で保たれていてバスルーム自体もあったかい。

「・・・あ、彩斗さん?」

何をするのかわからないままでいると、彩斗さんは服のまま、私はシーツにくるまれたまま湯船に沈んだ。

電気はついていないけど、採光窓から光が差し込みバスルームは明るかった。

「・・・美菜子」

その温かさに体の震えが止まると、彩斗さんはゆっくりとシーツをはがしていく。

私ももう暴れたりはしなかった。

シーツをおろすと、今度はパジャマのボタンを外されていく。

私は慌てて襟の部分をぎゅっと握った。
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