貴方の愛に捕らわれて

驚いて顔を上げると、ニヤリと笑う猛さんと目が合う。



体が浮いたと思ったのは、猛さんに抱き上げられたからで………



いきなりのことにアワアワする私を、片手で軽々と抱きかかえた猛さんが向かった先はバスルーム。



未だ状況が飲み込めずに唖然としていると、脱衣場のイスに下ろされた。



猛さんは私の前で膝をつくと、徐《おもむろ》に「手をあげろ」と言って、私のスウェットの裾を掴んだ。





へ……?何…?




驚愕して猛さんを見つめれば、何でもないことのように告げられる言葉に、私の頭は更に混乱する。



「ん?服を着たままじゃ風呂入れないだろ?」



 

< 124 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop