貴方の愛に捕らわれて
驚いて顔を上げると、ニヤリと笑う猛さんと目が合う。
体が浮いたと思ったのは、猛さんに抱き上げられたからで………
いきなりのことにアワアワする私を、片手で軽々と抱きかかえた猛さんが向かった先はバスルーム。
未だ状況が飲み込めずに唖然としていると、脱衣場のイスに下ろされた。
猛さんは私の前で膝をつくと、徐《おもむろ》に「手をあげろ」と言って、私のスウェットの裾を掴んだ。
へ……?何…?
驚愕して猛さんを見つめれば、何でもないことのように告げられる言葉に、私の頭は更に混乱する。
「ん?服を着たままじゃ風呂入れないだろ?」