貴方の愛に捕らわれて
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お風呂から上がってリビングに行くと、そこにはドライヤーを手にした猛さんがいた。
私の顔を見ると、ほんの少し目尻を下げて低音ボイスが「来い」と呼ぶ。
言葉のままに近づけば、優しく腕をとられて、猛さんの前にあるソファーに座らされる。
どうしたのかと猛さんを仰ぎ見れば、クスクス笑いながら龍二さんが現れた。
「はい、お水。喉が渇いたでしょ?」
そう言いながらグラスを差し出す龍二さん。
緊張して固まる私に、優しく微笑みながら「どうぞ?」と言って、私が手を出すのをじっと待ってくれている。
龍二さんは、私が怖がっていることを分かっていて、態と一定の距離から近づかないようにしてくれているようだ。