貴方の愛に捕らわれて
病み上がりの所為か酷く疲れた。
智也さんには寝室で休むよう言われていたけど…
猛さんと一緒の寝室。
あの大きなベッドで猛さんと一緒に寝るのかと思うと、なんだか気後れがして、私はそのまま自分の部屋の床にごろんと横になった。
これからどうなるのかな。
今までだって一人ぼっちだったくせに、なんだか急に不安になった。
漠然とした不安に怯えながらも、いつしかウトウトとしていたようだ。
「……おり、香織」
誰かが呼んでる?
急にふわりと体が浮いたような感覚に襲われ、何か温かなものに包み込まれた。