貴方の愛に捕らわれて

耳に吹き込まれる、熱い吐息混じりの囁きと優しいキスに、私の脳はドロドロに溶かされしまったようで、何も考えられない。




やがて触れるだけのキスは、徐々に深さと甘さを増してゆき



角度を変え、熱い舌が唇をなぞったり、下唇を軽く食んだりする度に、私の身体は熱を帯び、甘い喘ぎが零れた。



けれども、熱と甘さに犯され、真っ白になった頭は考えることを放棄していて、そんなことを気にする余裕なんてなかった。



下腹の奥から湧き上がる甘美な痺れ


熱く火照った身体


初めて知るこの感覚に、どうしていいか分からず、ただ猛さんの胸にしがみついた。






ヴーヴーヴー――




真っ白な世界で快感に溺れる私を、現実に引き戻したのは、携帯のバイブ音。



 
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