貴方の愛に捕らわれて

顔面蒼白で固まる私に、相沢先輩が３人を代表して話しかけてきた。



「相沢晃です。何か困った事があったら、自分達に言って下さい」



相沢先輩がそう言うと、３人揃って頭を下げる。



どうして、学校内で護衛が必要なんだろう？



頼むと言いながら、何で龍二さんは相沢先輩達に対して、あんなに偉そうなんだろう？


どうして相沢先輩達は、私なんかに頭を下げるんだろう？



分からない事だらけで呆然としていると



「こいつらは香織さんの見方です。


学校内で何かあれば、遠慮なくこいつらに言って下さいね」


キラキラな微笑み付きで龍二さんがそう言うから、震える小さな声で『よろしくお願いします』と、何とか言えた。



私が返事をするのをキラキラの笑顔で見守っていた龍二さんは、相沢先輩達に向き直った。