貴方の愛に捕らわれて
腕の中の柔らかな温もり。華奢な首筋からは、微かに立ち上る甘い香り。
その香りは甘美な痺れを伴い、俺に心地よい眠りをもたらした。
翌朝、胸元に感じる柔らかな温もりに目を覚ませば、そこには穏やかな寝息をたてる愛しい小鳥。
―――フッ
昨夜は緊張でガチガチに固まっていたくせに、今朝は無防備に俺の胸に頬を寄せている。
大切にしたいという思いとは裏腹に、不意に、その身も心も全て奪い尽くし、俺無しでは居られないようにしてやりたいという、凶暴な思いに駆られる。
そんな凶暴な衝動を理性でねじ伏せ、深い溜め息と共に無防備に眠るその身を抱き寄せれば、
力が強過ぎたのか、華奢な身体がコロンと転がり、胸の上に乗っかる。
その身の軽さと、自分の中に湧き上がった感情に、俺は驚いた。