貴方の愛に捕らわれて
今までにも、腹の上に女を乗せてヤる事なんて、ザラにあった。
ただ、ヤった後に意識を飛ばした女が、腹の上にグテッと乗っかって来るのが、酷く不快だった。
欲を吐き出した後の女の体に用は無い。
今まではそんな風にしか思えなかったのだが…
不思議なことに、香織の身体は、上に乗っても不快さなど微塵も感じさせず
寧ろその体温は、俺の気持ちを穏やかにし、胸の奥を温かくする。
惚れた女には、こんなにも感じ方が違うものかと戸惑っていると、寝ぼけた香織がギュウッと抱きついてくる。
人肌が心地よいのか、胸の上で幸せそうに微笑む香織。
その姿が、また愛おしくて、可愛い頬を撫でてしまう。
すると、くすぐったいのか、俺の手から逃れようと身を捩らせ、胸に頬をすり寄せてくる。
―――やべぇ…