貴方の愛に捕らわれて
学校内での護衛には焔虎を使った。
本来なら、俺の女であることを堂々と明かして守らせたかったのだが、それをすれば香織に普通の高校生活を送らせてやれない。
だから校門前で派手なパフォーマンスを打った。
予め校門前に焔虎のメンバーを集めておき、そいつらの前で香織は、郷田組ナンバー2である龍二が仕える存在であるという事を、態と見せ付ける。
更に、焔虎の総長及び幹部クラスが、学校内での護衛の任に当たる事を知らしめた。
こうする事で、香織がどんな存在であるのかを、言外に匂わせておいた。
一部の頭の悪いハイエナ女達が、状況を正しく理解できなかったようだが、龍二がキッチリと黙らせた。
まあ、これで学校内で香織に手を出すヤツはいなくなっただろう。
上々の首尾に気を良くした俺は、放課後迎えの車に乗り込んできた香織を見て驚いた。