貴方の愛に捕らわれて
 

旦那様?奥様??



きょとんとする私の腰を抱き寄せると、猛さんはニヤリと笑って「ようこそ奥様」と耳元で囁く。




~~~~~!!




ボンっと音がしそうな勢いで真っ赤になった私を、上機嫌の猛さんは横抱きに抱き上げ、あろう事かそのまま新居の敷居を跨いだ。



下ろしてと真っ赤になって焦る私に、「どこの国だったか、新郎が新婦を抱えて新居に案内すると聞いた事がある」そう言うと、笑いながら啄むようなキスが落ちてくる。



どこの国ですかそれ。ていうか、ここは日本ですから!!



猛さんと出会って半年程だけど、こんな風にはしゃぐ姿なんて見たことがなかった。



それはどうやら私だけじゃ無いみたいで、目を思いっきり見開き、口も半開きになってる龍二さん、智也さん、藤野さんの三人。




結局、私は初めて目にした猛さんのはしゃぎっぷりに完全に飲まれ、新居の一階から三階までを、お姫様抱っこで見て回らされた。



 

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