貴方の愛に捕らわれて
胸の内を吐き出した俺に、親友は眩しいものでも見るように目を細めた。
「長い付き合いだけど、お前が心から欲する姿を初めて見たよ。
親友としては何が何でも、その願い叶えてやる!
その為にも、まずは情報収集からだな」
龍二は不適にニヤリと笑うと、俺に任せておけと自信満々な様子で、どこかへ出掛けて行った。
香織………
お前の事が知りたい。今どこにいる?なにをしている?
俺は親友の後ろ姿を頼もしく見送った。
翌日
今日はテストの最終日とかで、学校は昼で終わりらしい。
俺は校門前につけた車の後部座席から、香織が来るのを待ち構えていた。
すると、俺の車に気がついた焔虎のヤツらが、続々と挨拶に集まって来る。
焔虎のヤツらの相手を智也に任せ、俺と龍二は校門に意識を集中した。
暫く待っていると、会いたいと願って止まない女が、やっと姿を現した。