貴方の愛に捕らわれて
助手席から降りた龍二さんがドア開けてくれる。
チラリと猛さんを見れば、「飯食うぞ」そう優しく微笑んで降りるよう促される。
ビルの1階にあるお店に入る猛さんについて行けば、そこはアンティークな内装が素敵なカフェのようなお店だった。
閉店後なのか、お店の中にお客さんの姿はなかった。
私が入り口で戸惑っていると、猛さんは店の奥の個人に案内してくれた。
個室には私と猛さんの二人きりで、龍二さんには申し訳無かったけど、少しホッとした。
「何が食べたい?」
猛さんと向かい合わせに席につくと、メニューを渡される。
二人きりに安心したのもつかの間、今度は緊張で心臓がドキドキとうるさい。