◇白黒恋争物語◆~運命の翼~
-------
そして4時間目が終わりお昼タイム
「棗。さっきはどうしたの?」
お弁当を持った怜汰が心配そうに聞いてくる。
「え!・・あぁ。ちょっと考え事しててね」
「そか。なんか悩みとかあったらすぐに相談しろよ?」
「怜汰~~~~!!!ありがとう><」
本日2度目の飛びつき!
領汰が変わっても怜汰がいるからいいんだもん!
その間にも領汰はうっとうしそうな目で私を見ている。
「でもさ~棗って幸せ者だよね」
イスを引きながら有紀が満足そうな顔で話し出した。
「え。なんで?」
「だってさ~幼馴染のかっこいい2人がいるし、2人共優しくて棗のこと想ってくれるしさ~」
「それは大きな間違いだよ」
私がお弁当の包みを広げて領汰を見た。
「1人は優しくて私のことをちゃんと想ってくれてるけど、1人は優しくないし悪魔だよ」
「・・ちょっと棗。それは言いすぎだって・・」
有紀があたふたしながら私を見つめる。
「はぁ」
領汰はお弁当のから揚げを1つ口に入れため息をついた。
「悪かったな。優しくなくて」
「・・・・」
反発しない領汰に私は少し反省した。
逆に怖くなった。
ホントに私のこと嫌いになるんじゃないかって・・。