◇白黒恋争物語◆~運命の翼~
「誰の携帯だ?」
「多分。棗さんの携帯っすね」
「まじかい」
川村先輩が顔を近づける。
「棗ちゃん。携帯プリーズ」
「・・い・・嫌です・・」
私は少しの希望を携帯にかけていた。
・・もしかしたら有紀の電話かもしれないと。
「いいから。出して?」
「い、嫌!」
そう言って押さえつけられていた手がゆるんだ瞬間
私は川村先輩の顔をビンタした。
「・・・いった~」
「・・はぁはぁはぁ・・」
「棗ちゃ~ん。ビンタは酷くない?」
「・・・・」
「携帯捜索~」
と言い、川村先輩は私の体を触り始めた。
「いやッ!やめて!触らないで!!」
私の言葉なんかお構いなしに携帯を探す。
そして・・
「あった」
見ると川村先輩の手に私の携帯が乗っていた。
「あ・・ッ・・!」
川村先輩の手の上でまだ携帯は鳴っていた。
すると先輩は携帯を開き電話に出てしまった・・。