怪談
よろしいですか
レストランなどで人数分以上の名数を言われたり、人数分以上の水が置かれたりする怪奇話をよく聞くと思う。
Yドクターの友人の話である。
Yドクターの友人である男性は学生の頃、レポート提出の期限に迫られるとファミレスに行った。
自宅ではどうしてもテレビや雑誌に気を逸らされ仕上げる事ができない為、そこが一番集中できたのだという。
ある夏、レポートと資料を持って1人でファミレスに入った。
喫煙席を選択し、席につく。
しばらくすると、店員が来た。
いつものようにおしぼりと水を置いて注文を聞かれると思ったが、どうしたことか横に立ったままなかなか動かない。
少々不愉快になった彼は、顔を上げて店員を見た。
すると店員は彼ではなく、彼の向かいの席をすごい形相で凝視している。
なんや、この人。
彼の訝し気な視線に気づき、店員は焦ったように彼の前に水とおしぼりを置いた。
そして、しばらく迷うように視線を泳がせたあと思い切ったように彼にこう言った。
「すみません。お客様の向かいの席にもひとつ、水を置いてもよろしいですか?」
その真剣な様子に、断ることができなかったらしい。
店員は一体
何を見たのだろう。
Yドクターの友人の話である。
Yドクターの友人である男性は学生の頃、レポート提出の期限に迫られるとファミレスに行った。
自宅ではどうしてもテレビや雑誌に気を逸らされ仕上げる事ができない為、そこが一番集中できたのだという。
ある夏、レポートと資料を持って1人でファミレスに入った。
喫煙席を選択し、席につく。
しばらくすると、店員が来た。
いつものようにおしぼりと水を置いて注文を聞かれると思ったが、どうしたことか横に立ったままなかなか動かない。
少々不愉快になった彼は、顔を上げて店員を見た。
すると店員は彼ではなく、彼の向かいの席をすごい形相で凝視している。
なんや、この人。
彼の訝し気な視線に気づき、店員は焦ったように彼の前に水とおしぼりを置いた。
そして、しばらく迷うように視線を泳がせたあと思い切ったように彼にこう言った。
「すみません。お客様の向かいの席にもひとつ、水を置いてもよろしいですか?」
その真剣な様子に、断ることができなかったらしい。
店員は一体
何を見たのだろう。