記憶の桜 -花空残夢-
第4章 茜空に消えゆく
程なくして、私と土方さんは白河城にて、新選組本隊と合流した。
白河城に着くと、斎藤さんが出迎えてくれた。
「お疲れ様です、土方局長」
「斎藤さん!」
斎藤さんは土方さんが不在の際、新選組を率いていた。
彼は私の姿を見つけ、小さく微笑む。
「斎藤、ご苦労だったな。でもな、『局長』はやめねぇか?』
土方さんは『局長』という単語に眉間にシワを寄せた。