記憶の桜 -花空残夢-


「あの…、そろそろ沖田さんの身体に障りますので…」




家人が申し訳なさそうに、声をかけて来た。




俺が呼んで来たのに、すっかり家人の存在を忘れていた。




「わ、分かりました。じゃあ、沖田さん、また一緒に金平糖食べましょうね」




「そうだね。またね、涼ちゃん、土方さん。皆によろしく」




「ああ。総司も早く治せよ」




俺達は療養先を後にした。





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