記憶の桜 -花空残夢-


俺は部屋を出た。




部屋を出ると、夏依と翔馬が居た。




「愁さん、義姉上の様子は?」



「駄目だ。ろくに食事を取ろうとしない」




心が強がった姉上があそこまで落ち込むなんて…。




それ程、姉上にとって、土方さんは大切な人なのだろう。




「夏依。悪いけど、義父上の力を借りたい」




「分かったわ」




夏依は頷くと、ぱたぱたと廊下を走って行った。





< 146 / 274 >

この作品をシェア

pagetop