記憶の桜 -花空残夢-


「そろそろ帰るか」




「えっ、あっ、はい!」




つい見惚れてしまっていた私は急に声をかけられ、しどろもどろになってしまう。




そんな私を彼は不思議そうに見ていたけど、何かを感じたように後ろを振り返った。




私もその方向を見てみると、そこには17歳くらいの少年と付き人らしき男が1人立っている。




「やっと見つけました、葛葉涼さん」




何故、私の名を…っ!?





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