記憶の桜 -花空残夢-


「まあ、やらねぇうちには何も言えねぇよ。成功させる為にも、明日から白兵戦の練習だな」



土方さんもそうは言っているけど、浮かない顔をしたままだった。




戦術に詳しくない私でも分かってしまう程、この作戦は難しい。




頭の良い彼はそれを重々承知している。




ふと、私は空を見上げた。




空はどんよりと雲に包まれ、今にも雪が降り出しそうだった――。





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