記憶の桜 -花空残夢-


「あ、私、愁の姉で葛葉涼と申します。こちらは土方歳三さんです」




私も思い出したように、紹介した。




「お前も人の事、言えねぇだろうが」




土方さんは私の頭をぺしっと叩くと、愁と向き合った。




「新選組副長の土方歳三です。この度は失礼しました」




「いえ、今回は義弟の悪戯が過ぎましたので…。それと、敬語はお止めください」




「しかし…」






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