記憶の桜 -花空残夢-
「副長っ!」
「おう。どうした?斎藤」
斎藤が血相をかいて、部屋に飛び込んで来た。
こいつが血相をかくという事は余程の事だろう。
「葛葉が…、新政府軍に捕まりました…」
「…っ!?」
涼が捕まった?
俺は信じられない事実に驚き、何も言葉が出ない。
斎藤が言うには、涼は嘆願書を届け、総司の所に向かっている途中に新政府軍に見つかり、捕まったらしい。
今はどうなっているか、斎藤も調べているようだ。