記憶の桜 -花空残夢-
【涼】


『涼――』



土方さんの声…?




「んっ…」




目を覚ますと、私はかび臭く、薄暗い牢の中に居た。




「此処は…?くっ…」




辺りを確認しようとしたけど、殴られた腹部が痛み、出来なかった。




しかも、両手は頭の上で縛られ、吊されている状態。




それに加え、両足は逃げられないように枷がつけられていた。






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