記憶の桜 -花空残夢-


「目を覚ましたか、新選組副長・土方歳三の小姓よ」




声のした方を見ると、新政府軍の奴らが立っていた。




人数は3人、風体からして長州の人間だろう。




1人の男はこちらに近付いて来ると、私の顎を掴んだ。




「名は確か…、葛葉涼と言ったか?またの名を花散り鬼」




私はその問いかけには答えず、ただ睨みつけていた。




「まあ、良い。それより、奴らの居場所は何処だ?」




奴らとは土方さん達、新選組の事だろう。






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