大きくなった手のひら~初詣編~
「桃、誰だっ……あら……」
「お母さんっ!」
最悪のタイミングでお母さんが出てきた。
わたしと健太を見て、目を見開く。
どう説明する?
わたしが固まってると、健太が頭を下げた。
「明けましておめでとうございます。お久し振りです。昔、隣に住んでた花村……」
「健ちゃん?」
まぁ、それは大きな声で。
お母さんが叫んだ。
「おめでとう。久しぶりねぇ。元気だったの? お母さんは元気? こっちに戻ってきてるの?」
怒濤のように始まる質問責め。