蒼色キャンディ
「もっっっちろん!!天使がいてくれたら私この身を捧げてもいいわ!!」
「あっ……はい…うん……」
あまりの反応に何とも言えない奏。
そしてそれを唖然として見つめる二人の天使。
「とりあえず私はそう思うけど?奏も二次元に興味でてきたの??」
「いっいや…違うけど…ただ聴きたかっただけだよ?」
「そっか。じゃあ今日は早く帰らないといけないから先に帰るね!じゃあね奏!」
蜜柑は走り去っていく………
まるで嵐の様だったねっ!!
とりあえず、私達にはそうとしか言いようがなかった。
「ほら、ほとんどの人間はあたし達天使が見えていないんだから。あんたが普通じゃないのよ」
「普通じゃないって……」
奏は赤毛の天使を見つめた。
……悲しそうな顔……
「貴女は蜜柑に見えて欲しかったの?」
「………わからない」
赤毛の天使は目を反らすが、再び視線を二人に戻す。
「…そうね。役人が来る前に逃げな。そうでもしないと……見つかったらだめなんでしょ?」
「そうだけど、貴女はどうなるの?天界に帰れなくなったりしない??」
奏の問いに、笑うように天使は答えた。
「大丈夫じゃないよ。ランクを下げられるだろうね…でもアレース様を苦しめる事にならなければいい。それだけだよ」
天使は笑顔で言った。
その時、
屋上に誰かが上がって来た。
「あっ…翔だ」
奏がふと言った。