蒼色キャンディ
途端に体が軽くなった気がした。



悪魔の一撃が奏のかわりに僕に来る。

強く目を閉じて受けるはずだった攻撃が来ない事に疑問を感じて……



エイメルは目を開けた。


「……うわぁ……」
「あ…ありえない……」


離れて見ていた天使が呟いた。

エイメルと奏の周りを淡い光が包んでいた。


光は波の様に揺らめき、悪魔の攻撃を弾き返していた。



「ま…まさか、加護の光!?」
「や、やった……」

『ギャゥゥゥン!!』


悪魔は苦しそうな鳴き声をあげるが攻撃の手を緩めず、光の壁に攻撃を始めた。


「ギャゥゥゥ!!!」
「…あ!奏!!」


エイメルは倒れている奏に駆け寄る。


「奏!奏!大丈夫!?奏!!」

「う…ん…エイメル…私…」


エイメルは安心して少し気を緩めた。

その時鋭い音がした。


「なっ…何!?」


奏とエイメルは悪魔に目を向けた。
光の壁は悪魔の攻撃により亀裂が入っていた。





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