蒼色キャンディ
「彼女の『R-100100』と言うのは仮の名前みたいな物さ。僕はもうSランクの天使で名があるから、捨ててしまったけど」


マルスはそう言うとエイメルを奏に向けて言った。


「彼にもあるよ」
「エイメルにも?」
「エイメル?」


マルスがキョトンとして奏を見る。
奏はあわあわと説明した。


「あ、あの!エイメルって言うのは私が勝手につけた名前で!その……ごめんなさい!!」


奏は深々と頭を下げるが、そんな奏の肩にマルスの手が乗せられる。


「気にしないで。この名前の規律については僕もあんまり賛成はしてなかったから……」
「あ、そう…ですか」


奏が呟く様に言い、マルスが微笑む。


「感謝するのはこっちだよ。彼……エイメルを見ていてくれてありがとう。僕も上から見ているけど相変わらず危なっかしいみたいだから」
「それは……何とかします。ね?エイメル」
「はい、僕頑張ります!」

「頑張ってね。そう何回も僕は助けにいけないから」



マルスは立ち上がり空を見上げた。





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