彼の瞳に捕まりました!
「大沢は帰ってくるわ、出ていった時と同じように、笑いながら帰ってくるわ。
行成君も」
和美さんの言葉に頷きながら、涙を流した。
高瀬が望むなら背中を押してあげるべきなんだろう。
だけど、だけど。
私はまだなんにも高瀬に伝えてなくてーー
だから、素直な気持ちで高瀬を送り出すことなんて出来ない。
そう思った。
高瀬の夢。
私の想い。
高瀬の気持ち。
私のーーー
何が一番の方法なんだろう?
出ることのない答えを、いつまでも探し求めていた。