彼の瞳に捕まりました!
「こんな干物女に、せっかく好意を持ってくれたのに申し訳ないなぁって思うんだけど、断るわ。
その時だけで判断するとか出来ないし」
「またまた、本当は気に入ったヒトとそのまま~、とかじゃないんですか?」
「私、慎重派だしね……そんな事出来ないの。サトコちゃんと違って」
「は?」
口をポカンと開けて、私をじっと見つめるサトコちゃんに笑みを浮かべる。
「満足させられる。とか、身体で慰めてあげる。
なんて、簡単に言えるサトコちゃんとは違うから。
じゃ、お疲れ様」
彼女の後ろを通り過ぎて、部屋の出入口にまっすぐに向かう。
途中で木村さんが笑いをかみ殺しながら、私の肩をバンバンと叩いて、
「お疲れ、麻生。
また来週」
って、すれ違った。