彼の瞳に捕まりました!
12


互いの吐息だけが響く部屋。

何も身につけていない私の身体を、行成の掌が滑る。

壊れものを扱うように、そっと触れる掌に、
自分でも聞いた事のないような声が漏れた。

「やぁ…んぁぁっ」

体中にキスをしては、私の顔を覗き込む行成。
それに応えるように、腕を伸ばしキスをせがんだ。

「菜穂。気持ちいい?」

左手で胸をゆっくり揉みほぐしながら、耳元で囁かれる。
おまけとばかりに、耳たぶを甘噛みされて思わず身体が震えた。

「気持ちいいの?」

意地悪な声に首を振ると、行成はもっと意地悪な声を出して
胸の先端をなめあげた。

ざらりとした感触に、

「んぁっあ」

と声が漏れる。
そんな私に、胸に顔をうずめたまま、

「菜穂は酔ってるときは素直なのにな」

そう言って笑った。



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