彼の瞳に捕まりました!
「て言うわけで、今から強請ってもらおうか?」
「へ?」
「この状況でまたお預けなんて。しないよな?」
「ひゃぁっ」
くるりと視界が一回転して、さっきまで見えていなかった天井が見えた。
「さぁ、どうしてほしい?」
口元を歪めながら、行成は私を見下ろす。
「どうって……」
どうって、そんなの……
行成の首に両手を巻き付けると、ゆっくりと顔を近づける。
そんな私に、彼は満足そうにほほ笑んだ。