彼の瞳に捕まりました!


「ナホのむっつり」

「なっ、ち、違いますっ!!」

タオルケットから顔を出して、行成を睨む。

「行成がそんな格好してるのが悪いんでしょっ」

「そんな格好?」

タバコを灰皿に押し付けながら、行成は自分の身体に目をやる。

「あのなぁ……
よく考えてみろよ。
今、この状況で、俺だけ服着てたらおかしいだろ?」

さっきまで……私、行成と……
かすれ声で囁かれた言葉。
掌や唇の感触。
体内に残る熱さと気だるさ。

全部一気によみがえってきた。

た、確かに服着てたらイヤかも……

「すみませんでした」

「素直だな」

「だ、だって……」

「ご褒美あげないと。だな」

ニヤリと笑いながら行成は私に覆い被さると、おでこに唇を押し当てた。


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