彼の瞳に捕まりました!
「この手紙って、月1だよね」
「うん。これで13通目」
枚数を言葉にして、1年という時間が流れたのを改めて知った。
結局1年間会う事出来なかったな。
行成の居場所が一定しない事に加え、
私も忙しくてまとまった休みが取れなかった。
それでもチャンスがないわけではなかった。
イタリアへの取材。
偶然にもその時期、行成もイタリアに居て、カメラマンを行成が務める事になっていた。
だから、絶対に行きたい。
行かせてほしい。
そう、編集長に話したんだけど……
帰国子女で、英語にフランス語、それからイタリア語を流暢に話す、木村さんが行く事になってしまった。
残念だったけど、よくよく考えたら公私混同はダメだったなって、反省した。
だけど、その取材に同行したマサル君からのメールに添付された写真に、やっぱり行けば良かった!!って、ヤキモチも妬いたんだっけ。