彼の瞳に捕まりました!


「間隔短い?」

「そう、この間の手紙、麻生に届けたの2週間前だけど?」

2週間前?

村松の言葉に、デスクの脇に無造作に置かれた少し大きめの手帳を取り出した。
一番最後に挟んであるクリアファイルの中から、今まで届いた封筒を取り出す。
いつ届いたのかわかるように、封筒の端に日付を書いていたから。

毎月、ほぼ同じ日に届いていた手紙。
確かに前回との間隔は2週間だった。

「大沢さんに会ったから……なのかな?」

そう言いながら写真をかざすように持ち上げた。

「……あれ?」

写真に写る大沢さんと行成。
その後ろに何か文字が透けて見えるような気がした。

「何か書いてあるの?」

立ちあがって私を見下ろす村松に、問いかけながら写真をひっくり返した。


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