彼の瞳に捕まりました!
シャッター音だけが響く静かな空間。
挑むような目つきで、高瀬がファインダー越しに私を見つめていた。
最初に撮られた時と同じカメラ。
仕事で使用しているデジタル一眼レフカメラとは違う、フィルムの一眼レフカメラ
すこし懐かしさを感じさせる、そのカメラに、数年前の出来事を鮮明に思い出していた。
あの日も、こんな風に挑むような目つきの高瀬から目を離す事ができなくなった。
何かに取り憑かれたかのように、高瀬の言葉に、反論する事もせずに、言われるままに行動していた。
そして――――
高瀬が私に跨がるようにベッドに膝立ちをしたかと思うと…………
唇に柔らかな温かさを感じた。
そう、今みたいに――――