ヴァンパイアヒューマン−桜−
★僅かなる足跡★
『う…うん…』
ハイランドール城の寝室のベッドでミーナは目を覚ました。
目を覚ましたミーナは、静かに上半身を起こした。
『ミ、ミーナ様!!』
寝室の扉を開けたハートが、目覚めたミーナを見て慌てて駆け寄った。
『ミーナ様、気がついたんですね。良かった…』
ハートはミーナの手を握りしめ笑顔で喜んだ。
『ハート…。あたし…確かヴィルグロースに殺されかけて…えーっと…』
ミーナは必死にあの時の事を思い出そうとした。
『ミーナ様、何よりご無事で良かったです。3日も目を覚まさないので凄く心配しました』
ハートの不安は拭い去られ、ハートは一安心していた。