ヴァンパイアヒューマン−桜−
『いえ。それよりミーナ様、エリック王の元へ急ぎましょう』
ラッセルはそう言って、王の間への扉を押し開けた。
そして3人は王座へと歩み寄った。
『ミーナ、目が覚めたようだな。良かった』
エリック王はミーナの姿を見て、ひと安心した。
『ご心配おかけしました』
ミーナはエリック王に申し訳なさそうに頭を下げた。
『いや、良いんだ。それよりミーナ、君が眠っている間に我が城の兵士たちが情報を収集し、ジャックの消息が掴めたんだ』
エリック王のその言葉を聞いたミーナは、驚きと同時に笑みを零した。
『エリック王、ジャックはどこに?』
ミーナはエリック王の言葉が待ち切れずに尋ねた。