ヴァンパイアヒューマン−桜−
『良いのよ、ラッセル。確かに家宝かもしれないけど、この子を許して貰えるなら全然構わないわ 』
ミーナは笑顔で言った。
『ミーナ様…』
ラッセルはミーナの優しさに心を打たれた。
『もう悪さすんじゃないぞ』
バーの店主はそう言って店へと戻って行った。
『大丈夫?』
ミーナは尻餅をついて、地面に座っている少年を気遣った。
『う、うっせい!!』
少年は反発した。
『おい、ジンタ!!お前ミーナ様に2度も助けられたんだからな、感謝しろよ』
ラッセルはそう言って、少年に歩み寄った。
『えっ?お前どうして俺の名前を…』
少年ジンタは目を丸くして驚いた。