ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ミーナ様、しかしコイツら…』
ラッセルは悔しそうに言った。
『暴力じゃ何も解決できないわ』
ミーナはラッセルの怒りを静めるように優しく言った。
『ミーナ様だぁ?』
ミーナの名前を聞いたリュートは、表情を変えミーナに歩み寄った。
そしてリュートはミーナの顔を食い入るようにじっと見つめた。
そんなミーナは戸惑いを浮かべた。
『アンタがミーナか…グラバドールの王女ミーナ…』
リュートはそう呟きながら、ミーナの顔をまじまじと見つめ続けた。
『よし、決めた。アンタ、俺の花嫁にしてやるよ』
リュートは突然そんな事を口走った。
そのリュートの突然の言葉に、周りにいた兵士やラッセル、ハートは驚いた。