ヴァンパイアヒューマン−桜−
そしてミーナは直ぐにその場を離れようと走り出した。
『あ、待って!!地下室に行きたいんだろ?』
ミーナの口を塞いでいた黒いハットを被った黒ずくめの男が、そう言ってミーナを呼び止めた。
ミーナはその言葉を聞いて立ち止まった。
『口を塞いで悪かったな。声をあげられたら周りに気付かれてしまうから』
黒いハットを被る黒ずくめの男はそう言って頭を軽く下げた。
『あなたは一体何者?この城の人間じゃないわね?』
ミーナは黒いハットを被る黒ずくめの男を、怪しそうに見つめながら尋ねた。
『ああ、そうさ。俺はこの城の人間じゃない。俺の名前はクロード。ヴァンパイアハンターさ』
そう言って、黒いハットを被る黒ずくめの男は、腰に据えていた2丁の銃を格好よく回した。