ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ジンタ…』
ミーナは静かにジンタに歩み寄り、ジンタの隣でジンタと同じようにしゃがみ込んだ。
『このお墓…ジンタのお母さんのお墓?』
ミーナはお墓を見つめながらジンタに尋ねた。
『えっ…?』
ジンタは戸惑った表情を見せた。
『さっき、ズブってお爺さんからジンタの事を聞いたわ』
ミーナはそう言って、優しく微笑んだ。
『うん…母さんのお墓…』
ジンタはそう言って、涙を堪え唇を噛み締めた。
『大丈夫?』
涙を堪えているジンタの小さな背中を、ミーナは優しく摩りながら尋ねた。