ヴァンパイアヒューマン−桜−
『さてと…一人でどこまで持つかな…』
ラッセルは向かってくる盗賊たちを見て、力強くこんぼうを構えた。
『一人じゃなくて二人よ』
ラッセルの背後からふとそんな声が聞こえ、ラッセルは背後を振り返った。
するとそこには、トライバスタン城の裏へと向かったはずのハートがいた。
『ハート!?』
ラッセルは驚いた。
『あたしもいるんだから』
ハートはそう言って、ヌンチャクを力強く握りしめた。
『お前…ミーナ様を頼んだハズだぞ!!』
ラッセルは声を荒げた。
『ミーナ様なら一人で大丈夫だっておっしゃってたわ』
ハートはラッセルに告げた。