ヴァンパイアヒューマン−桜−


『や、やめてぇぇぇ!!』


そんな光景を前にミーナが叫んだ。


すると、そんなミーナの叫び声に反応したのか、クロードに当たる寸前でジャックは剣を止めた。


『な、何?』


その様子にヴィルグロースは驚いた。


クロードはその隙をつき、剣を止めたジャックを蹴り飛ばした。


今度はジャックが壁に激突した。


『ハァ、ハァ…危なかった…』


クロードはそう言って、一息ついた。


『完全にジャックを支配したと思っていたが…まさか、まだ完全ではないとはな。ジャックの心の片隅にある“何か”が邪魔しているせいか…ちっ!!』


ヴィルグロースは悔しそうに舌打ちをした。



< 294 / 574 >

この作品をシェア

pagetop