ヴァンパイアヒューマン−桜−
『や、やめてぇぇぇ!!』
そんな光景を前にミーナが叫んだ。
すると、そんなミーナの叫び声に反応したのか、クロードに当たる寸前でジャックは剣を止めた。
『な、何?』
その様子にヴィルグロースは驚いた。
クロードはその隙をつき、剣を止めたジャックを蹴り飛ばした。
今度はジャックが壁に激突した。
『ハァ、ハァ…危なかった…』
クロードはそう言って、一息ついた。
『完全にジャックを支配したと思っていたが…まさか、まだ完全ではないとはな。ジャックの心の片隅にある“何か”が邪魔しているせいか…ちっ!!』
ヴィルグロースは悔しそうに舌打ちをした。