ヴァンパイアヒューマン−桜−
『良いんだよジンタ、一人で何も出来なくても。ジンタには仲間が…みんながついてるんだからさ』
ミーナは優しくジンタに告げた。
『そうじゃよ、ジンタ!!』
二人の背後からふとそんな声が聞こえた。
ミーナが振り返るとそこにはズブが立っていた。
『ズブさん…』
ミーナは歩み寄ってくるズブを見つめた。
『すまなかったなジンタ。まだ子供のお前一人に全てを背負わせてしまって…。ワシらはただ逃げてただけじゃった…アカシア王がこんな状態の今こそみんなが力を合わせなきゃならなかったのに…。でももう、ワシらはジンタを一人にはせん』
ズブは優しく言った。